奈良県・奥大和から。森の香りに癒される「和のハーブ」のお風呂のおはなし。

奈良県・奥大和から。森の香りに癒される「和のハーブ」のお風呂のおはなし。

「まるで森の中にいるみたい」。奈良発のセルフケアブランド「jiwajiwa(じわじわ)」の商品を体験した人からよく聞かれる言葉です。日本に伝わる薬草(ハーブ)を使ったお風呂の入浴料やアロマスプレーは、自然の中を散歩するときのようなナチュラルで心地よい香りに癒されます。無農薬の安心な材料を、化学的なものに頼らずシンプルな製法で、余計なものを足さずに作る。そんな姿勢が共感されて、オンラインストアや一部百貨店、ホテル、海外にまで販路を広げています。ことりっぷオンラインストアでも、発売がスタート。「jiwajiwa」を運営する松本梓さんに、お話を伺いました。

 

薬草のふるさと、奥大和から

大和(現在の奈良県)の地は、もともと薬草と深い縁があります。5世紀ごろ中国から伝わった医療知識や薬のもとになる薬草は、中心地だった大和に集まりました。土壌が適していたため次第に栽培をするようになり、薬草園も作られていきます。現在でも、生産農家が多い奈良。道の駅には野菜コーナーに薬草が並んでいたり、移住してくる研究者がいたり。和のハーブの文化が根付いています。

 

生産農家とともに作るハーブブランド「jiwajiwa」


「jiwajiwaな、おうち」にて、「薬草足湯と、菜食ランチ」イベント時の風景

そんな奈良の薬草を多くの人に知ってもらいたいと、「jiwajiwa」を立ち上げたのが松本梓さんです。都会で働くなかで体調を崩した時、偶然出会った薬草が持つ癒しの力に驚いたといいます。それをきっかけに、生産農家も多く住む奥大和へと移り住みました。山深い場所での暮らしを楽しみながら、地域に根差した商品づくりをしています。

 

薬草の生産農家から教えてもらうことも。人とのつながりを大切にする商品づくり

 

自然の恵みをもらい、自然のリズムで暮らす。2匹の猫とともに山間の暮らしを楽しむ松本梓さん

「jiwajiwa」の商品のもとになる薬草を生産する農家との取引は、十軒にもおよびます。売ること、作ることも地元の方々に依頼。あえて多くの人と関わりを持ちます。「合理的ではないのですが、それぞれの人がやりがいや生きがいを感じながら仕事ができる場所をつくれれば」。そんな松本さんの考えに、共感の輪が広がっています。地域に開かれた奥大和の古民家「jiwajiwaな、おうち」では不定期イベントも。カフェの計画もあり、今後が楽しみです。

 

毎日のくらしに生かす薬草の力

湯船で巾着を揉んで使う。2回使用でき、使用後は乾燥して消臭材や肥料にもなる

「jiwajiwa」で扱う薬草は、医薬品や漢方の材料となる生薬とは異なります。主に使うのは、体に良いと食事や民間療法に使われてきたヨモギやドクダミなど、身近な草木たちです。「古くから人を癒してきた薬草で、世の中にまだないものを」と生まれたのが、「お風呂のハーブ」。

生産農家から仕入れた無農薬の薬草を、6~7時間かけて乾燥。水分が飛んでより薬効が高くなった葉をそのまま袋につめた入浴料です。着色料も香料も添加していません。「肌にふれるものだから、食用レベルと同じ安全性です。食べ物も化粧品もオーガニックにこだわる時代に、お風呂にもそんな商品があったらいいと思いました」と松本さん。

 

婦人科系によい大和当帰(やまととうき)。薬草はすべて奈良県産のものを使用

 

現在7種類がラインナップ。植物のイラスト入りのパッケージも素敵。プレゼントにも

薬草というと漢方の薬のような匂いを想像するかもしれませんが、「お風呂のハーブ」は優しい草木そのものの香りです。押しつけがましくない、ふんわりと自分を包む香りに癒されます。 植物の力も感じられるのもうれしいところです。「たとえば、ヨモギはハーブの女王と言われていて、血の巡りをよくして体を温めるので冷え性の方におすすめです。保湿力もあるためアトピーにも。デトックスにはびわの葉やドクダミがよいなど、それぞれ違いがあるので、目的や好みで選んでほしいです」と松本さん。実際に編集部で使ってみると、次の日の朝まで体がぽかぽかになり、植物の力を実感できました。

 

 

 

シンプルな製法で、植物そのものの香りを届ける

アロマスプレーは奈良ひのき、レモングラス、クロモジの3種類

植物から蒸留して取り出した水分だけをボトリングしたアロマスプレー(天然蒸留水)も「jiwajiwa」ならではのアイテム。お部屋や衣類、寝具などにシュッとひと吹きすると、素朴で自然な香りがします。実際に使った編集部員からは、「スーッとして、リフレッシュする」「強くなく、ナチュラルな香り」と好評でした。

 

化学的なものを使っていないので、身に着けるものにも安心。ほのかな香りに癒される

蒸留水なので、お肌に直接つけても大丈夫。松本さんは「制汗スプレー代わりにしたり、虫よけにしたり」と多用途に使っているそう。きゅっと洗いあがるのにつっぱらない無添加石鹸や、使うほどにフワフワになるかやふきんなど、「jiwajiwa」ならではの商品も展開しています。

 

お風呂とアロマのセット。赤ちゃんのいる家庭へのギフトとしてもおすすめ

奥大和から、薬草の力を届ける「jiwajiwa」。毎日の癒しに、大切な人への贈り物に、おすすめしたいブランドです。

 

 

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