砂糖が貴重だった江戸時代から香川で続く和三盆を今のデザインに♪【HIYORI WASANBON】

砂糖が貴重だった江戸時代から香川で続く和三盆を今のデザインに♪【HIYORI WASANBON】

香川県のおみやげとして親しまれている和三盆。砂糖の一種である和三盆糖を木型で固めた干菓子は、ころんとした愛らしい形と、口の中ですっとほどけるやさしい甘さが魅力です。なかでも、キュートなデザインで人気を集めているのが、日和制作所がプロデュースする「HIYORI WASANBON」。今回は、ことりっぷオンラインストアでも販売されているこちらの和三盆の魅力をご紹介します。

 

高松にある和三盆専門ブランド「HIYORI WASANBON」

日和制作所がプロデュースする、2017年に誕生した和三盆ブランド「HIYORI WASANBON」。

 

2024年に栗林公園前にオープンしたショップ「HIYORI WASANBON tea stand」では、定番セット「せとうち日和」「わさんぽ日和」をはじめ、常時20~30種類の和三盆が販売されています。また、カフェメニューも充実しており、和三盆糖を使ったドリンクやスウィーツなども楽しむことができます。

 

香川で和三盆が育まれてきたのには、理由がありました

和三盆が香川で作られるようになった背景には、ひとつの物語があります。江戸時代中期、鎖国下で砂糖が非常に貴重だった頃。お遍路の途中で病に倒れた奄美大島出身の関良介を、讃岐の医師・向山周慶が助けたことが、和三盆作りのはじまりにつながったと伝えられています(諸説あり)。助けてもらった恩返しとして、関が当時持ち出しが禁じられていたサトウキビの苗を奄美大島から持ち帰ったことが、讃岐での砂糖づくりのきっかけになったのだとか。

 

その後、サトウキビの生産から製糖まで、度重なる改良を重ね、ときには酒造りの方法も参考にしながら、今に伝わる和三盆の製造方法が確立されていったそうです。現在、その原料となるのは、瀬戸内の温暖な気候と自然豊かな環境で育った「細黍(ほそきび)」というサトウキビ。砂糖の結晶から糖蜜を手作業で抜いていく「研ぎ」と呼ばれる工程を何度も繰り返すことで、粉雪のような上品な口どけが生まれています。和三盆は、主に香川県と徳島県で江戸時代から生産されてきた、伝統的な特産品なのです。

 

日々の暮らしを彩る、カラフルでかわいい和三盆

そんな歴史ある和三盆を現在のライフスタイルに合わせて提案しているのが、今回紹介する日和制作所プロデュースの「HIYORI WASANBON」です。こちらが掲げるコンセプトは、「ちょっといい日の和三盆」。

 

和三盆アンバサダーの石野さんは「和三盆を特別な日のためだけではなく、日常の時間や空間を少し豊かに彩る存在として届けたい」と話します。伝統的なモチーフを大切にしながら、デザインのあしらいは現代的に。「思わず手に取りたくなるきっかけをつくることで、和三盆を知る入口になれたら」という思いのもと、「HIYORI WASANBON」は生まれました。

 

例えば、オリジナルデザインの「カモメ」。ブランドのロゴにもなっており、羽根の黒色は竹炭を刷毛で塗って色づけされています。世界中に和三盆を届けてほしい、そんな願いが込められたモチーフです。また「お日様」は、瀬戸内エリアをさんさんと照らす太陽をイメージ。シンプルなサークル型に、イエローの瀬戸内レモンフレーバーのパウダーを加え、さわやかなビジュアルに仕上げています。

 

また、ギターとコーヒー豆、レコード型などの和三盆がセットになった「コーヒーブルース」をはじめ、和三盆の世界観を広げるアイテムも並びます。さらに、季節ごとのモチーフも豊富で、桜やビール、ハロウィン、雪だるまなど、春夏秋冬を感じさせるデザインが揃い、見るものを楽しませてくれます。店舗では、定番と季節商品を合わせ、常時20〜30種類ほどを手に取ることができます。

 

ひとつひとつに思いを込めて。手作業で作られるHIYORIの和三盆

こちらのの和三盆は、そのすべてが手作りです。素材となる和三盆糖は、主に「讃岐和三盆」と「阿波和三盆」の2種。いずれも信頼のおける生産者から仕入れており、和三盆糖そのものも、伝統的な製法にのっとって作られています。また、和三盆の型をとる木型には山桜の木を使用。日本国内に数人しかいない木型職人が何種類もの彫刻刀を使いわけ、一つひとつ丁寧に彫られています。

 

日和制作所の工房ではオリジナルデザインの木型を用い、和三盆をすべて手作業で成型しています。工房では、和三盆糖をふるいにかけ、さらにきめ細やかにしたのち、型に詰めていきます。成型した和三盆は3日以上乾燥させてようやく完成します。こうしたいくつもの工程を経て、あの繊細で小さな一粒が生まれているのです。

 

高松散策で立ち寄りたい「HIYORI WASANBON tea stand」

「HIYORI WASANBON」の魅力を広く知ってもらうためにオープンしたのが、栗林公園前にある「HIYORI WASANBON tea stand」。

 

カラフルでかわいい和三盆はもちろん、和三盆糖を使ったドーナツやドリンクなど、カフェメニューも充実しています。やさしい甘さの和三盆を使ったお菓子はどれも軽やかで、散策のあとの身体にちょうどいいものばかりです。

 

自分の手で生み出す、和三盆ワークショップ

「HIYORI WASANBON tea stand」では、予約制のワークショップも開催されています。白い讃岐和三盆糖、少し茶色がかった阿波和三盆糖、フランボワーズで色づけしたピンク色の和三盆糖などを組み合わせ、自分だけの和三盆を作ることができます。

 

まずは、それぞれの和三盆糖をふるいにかけ、きめ細やかに。霧吹きで水を数プッシュし、水分を含ませます。少ししっとり、握るときにきゅっとした感触になったら、木型へ。しっかりと力を入れて木型に和三盆糖を詰め、上ぶたを叩きながら小刻みに揺らし、木型を外していきます。和三盆が崩れないよう、ここはゆっくりと慎重に。上ぶたを外し、木型からころんと落とせば、作業は完了。自分だけの和三盆が出来上がります。

 

ワークショップならではの楽しみは、できたての「生和三盆」を味わえること。本来は3日以上乾燥させていただく和三盆ですが、作りたてのものは驚くほど口どけがよく、ここでしか出合えない味わいです。一度の体験で10個ほど持ち帰ることができ、残った分はその場で味わえるのも嬉しいですね。

 

≪和三盆づくり体験≫

料金:ひとり3000円 ※1ドリンク付き

予約:前日12:00までに公式HPから要予約

定員:2名以上

対象年齢:5歳以上

所用時間:約60分

 

旅の余韻を、オンラインストアでも。

ことりっぷ公式オンラインストアでは、「HIYORI WASANBON」の魅力が詰まったギフトセットも展開中。「コーヒーギフトセット」には、深煎りのマンデリンコーヒーのドリップパックに加え、モカ風味のコーヒー豆型和三盆や、スパイスカカオ風味のレコード型和三盆がセットになっています。

 

また「クラフトティーギフトセット」には、香川県高瀬産の和紅茶と煎茶をセレクト。和紅茶には愛媛県岩木島産の「温州ミカンチップス」、煎茶には台湾産の「杭白菊花」が添えられています。湯を注ぐと、茶葉と食材それぞれの香りが豊かに広がり、とっておきのティータイムを演出してくれます。こちらにセットの和三盆は、定番人気の「せとうち日和」の3種(カモメ、バラ、お日様)です。

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